投資を始めたばかりの頃、私は一日に何度も証券口座のアプリを開いていました。朝起きてすぐ、昼休み、寝る前。資産が増えていればうれしくて、減っていれば気分が沈む。スマホの画面ひとつで、その日の機嫌が決まっていたと言っても大げさではありません。

でも今は、あえて「資産額を見ない日」をつくるようにしています。そうしたら、投資との付き合い方がずいぶん楽になりました。今日はその話を書いてみます。

毎日、何度も見ていた頃の自分

当時の私は、値動きをチェックすること自体が“投資をがんばっている証”だと思い込んでいました。こまめに見ていれば、何か良いことがある気がしていたのです。

けれど振り返ってみると、頻繁に見ることで得られたものは、ほとんどありませんでした。むしろ失っていたもののほうが多かったように思います。

見すぎることの、地味なデメリット

毎日のように資産額を見ていて、私が感じた“良くないこと”は主に3つです。

  • 一喜一憂してしまう……短期の上下はただのノイズなのに、その日その日で気分が振り回される
  • 余計な売買をしたくなる……下がると「売って逃げたい」、上がると「もっと買いたい」と、衝動が湧いてくる
  • 時間とメンタルを消耗する……見ても基本やることは変わらないのに、何度も確認しては疲れていく

とくに怖いのが2つ目です。長期で続けるつもりの積立投資なのに、短期の値動きに反応して動いてしまっては、本末転倒になりかねません。実際、相場が大きく下がった局面で踏みとどまれたのは、私の場合「見すぎない」ことも一因でした。暴落でも売らなかったときの話は別の記事に書いています。

「見ない日」をつくって、変わったこと

① 短期の値動きが、気にならなくなった

毎日見るのをやめると、一日単位の上下が驚くほどどうでもよくなりました。長い目で見れば、今日いくら下がったかなんて、後から振り返れば小さな点にすぎません。見ないことで、ようやくその“長い目”を持てるようになった気がします。

② 余計な売買をしなくなった

そもそも画面を見なければ、「売りたい・買いたい」という衝動も湧いてきません。私の投資は毎月コツコツ積み立てる方針なので、淡々と続けるだけでいい。見ないことが、結果的に余計な行動を防いでくれました。

③ 時間と心に、余裕ができた

スマホを開く回数が減ると、その時間を家族や趣味にまわせます。投資のことを四六時中考えなくてよくなったぶん、気持ちも軽くなりました。投資は人生を豊かにする手段のはずなのに、いつの間にか心を削る原因になっていた——そのことに、見るのをやめて初めて気づきました。

私なりの「見ない」工夫

とはいえ、意志の力だけで「見ない」のは難しいものです。私がやっている工夫は、とてもシンプルです。

  • 値動きの通知をオフにする……向こうから情報が飛んでこなければ、気を取られずに済みます
  • 積立を自動化する……毎月決まった日に自動で買い付ける設定にしておけば、自分で操作する必要がありません
  • 見るのは“ここ”と決める……私は月に一度、運用記録をつけるときにまとめて確認するくらいにしています

こうして「見る場面」をあらかじめ決めてしまうと、それ以外のときは自然と気にならなくなりました。

もちろん、まったく見ないわけではない

誤解のないように書いておくと、これは「完全に放置して何も把握しない」という話ではありません。月に一度は資産全体の状況を確認しますし、保有している銘柄の様子も、必要なときにはきちんと見ます。

大事なのは、頻度を自分でコントロールするということ。見すぎて消耗するのでもなく、まったく見ずに無関心になるのでもなく、自分にとってちょうどいい距離感を見つける。それが、長く続けるコツなのだと感じています。

まとめ:長期・積立とは、相性がいい

毎日値動きを追いかけるのは、短期で売買する人には必要なことかもしれません。でも、私のように「コツコツ積み立てて長く持つ」スタイルなら、むしろ見すぎないほうがうまくいく場面が多いと感じています。

もちろん、どのくらいの頻度で見るかは人それぞれですし、投資の判断は最終的にご自身の責任で。それでも、もし最近スマホを開くたびに気持ちが疲れているなら、一度「見ない日」をつくってみるのも一つの手かもしれません。意外なほど、心が軽くなりますよ。

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